東日本大震災が発生したのは2011年3月11日。福島第一原子力発電所は直後の津波で電源を喪失、核燃料がメルトダウン(炉心溶融)し、1号機、3号機、4号機が水素爆発を起こしました。チェルノブイリ原子力発電所事故と同等の最悪のレベル7と位置づけられている大災害でした。10年たった今もそこは「原子力緊急事態宣言」の下にあります。「復興五輪」と銘打った東京オリパラが、いつの間にか「コロナに打ち勝った証」としての五輪になり、開催か否かの議論もほぼないままに雪崩をうったように開会日が近づいている現実。私達にはきちんと足元が見えているのか。この先の福島は、日本はどうなるのだろうと恐怖を感じずにはいられません。
東日本大震災や福一事故、それに原子力問題に関する本の紹介や感想のツイートをまとめました。
南三陸日記
これは涙無しには読めない。
私たちは緊急時、被害を数字で見てしまう。
亡くなった方や行方不明の方、被災された方、それぞれに生活があって、思いがあって、心があることが、頭から抜け落ちてしまう。
そのことを痛感した。
今もまた、コロナという緊急時。
毎日ニュースで流れてくる数字には、それぞれの生活や思い、心があることを忘れてはいけない。
そう、考えさせられました。
(spicaさん)
「多くの命が奪われたのは地震発生の直後ではなく、おそらく30分後のことなのだ。そう思う度に、胸が張り裂けそうだった。「30分」は決して長くはないが、何かしらの対策を講じることができた時間だからだ」
「海をコンクリートで固めても、人は守れない。親や親戚や地域がどこまで真剣になって子に語り継げるか。結局は愛情の問題なんだよ」
「なぜ二十四歳の若い女性があの日、あの場所で命を落とさなければならなかったのか。それは本来避けられた「死」ではなかったのかー」
(丹頂さん)
いぬとふるさと
ありがとうございます! 福島と切っても切れない首都圏の暮らしと、そして福島の今を感じてください。図書館のことも、ありがとうございます!
— 鈴木邦弘 絵本『いぬとふるさと』(全国学校図書館協議会選定図書)発売中 (@SZKN29) February 21, 2021
おめでとうございます! https://t.co/hJg7mgclYi
— 国会読書倶楽部 (@kokkaidokusyo) May 17, 2021
【東日本大震災10年】鈴木邦弘さん「いぬとふるさと」インタビュー 歩いて感じた福島、絵本に https://t.co/TsNIhnGN5j
3/10の朝日新聞夕刊に掲載されたものです。朝日新聞デジタルでは会員記事でしたが、こちらでは登録なしで読めます。
— 鈴木邦弘 絵本『いぬとふるさと』(全国学校図書館協議会選定図書)発売中 (@SZKN29) March 16, 2021
FoEJapan が作ったものです。読んで下さい
「福島の今とエネルギーの未来2021」発行しました。福島からの声、作業員の現状、避難と帰還、甲状腺がん、ALPS処理汚染水、原発再稼働をめぐる状況などについてコンパクトにまとめました。わかりやすい図や写真も満載! @FoEJapan https://t.co/jk5Cumcznb
— 福島みずほ (@mizuhofukushima) March 24, 2021
リンクはこちら。冊子の内容が詳しく書かれています。皆様、ぜひ!https://t.co/D3IV2qFMbR
— 鈴木邦弘 絵本『いぬとふるさと』(全国学校図書館協議会選定図書)発売中 (@SZKN29) March 22, 2021
「震災10年福島 ~非日常を撮り続けて~」https://t.co/pPs9p2LVra
TBSが赤城さんのドキュメンタリーを無料公開。これはかなり攻めていたもの。やるじゃないか。
— 鈴木邦弘 絵本『いぬとふるさと』(全国学校図書館協議会選定図書)発売中 (@SZKN29) May 8, 2021
— 国会読書倶楽部 (@kokkaidokusyo) May 9, 2021
原発事故は終わっていない
小出裕章さんの新しい本「原発事故は終わっていない」(毎日新聞出版)を読んでいる。「国と電力会社には猛烈に重い責任があります。同時に、日本人一人ひとりにも責任があると私は思っています。」の言葉は重い。だから今こそみんなで脱原発を実現しなければならない。 pic.twitter.com/e2L6CcfBIu
— 福島みずほ (@mizuhofukushima) February 25, 2021
原発事故は終わっていない | 毎日新聞出版 https://t.co/UbZ73XfZa5 小出裕章さんの本がきょう発売されました。今も小出さんの本が出版されることが嬉しいです。震災から10年経っても政府と東電もウソばかりは変わらず。それでも精力的に活動されている小出さんのためにも、ぜひ買ってください。 pic.twitter.com/dGbdX8hDDm
— ぽぽんぷぐにゃん (@poponpgunyan) February 27, 2021
いないことにされる私たち
「嗚咽が止まらない。避難家族の必死の10年が浮かび上がる」
歌手の加藤登紀子さんが感想を投稿してくれていました。ありがとうございます。
政府は原発事故避難者2万世帯の住宅提供を打ち切り、自死した中学生もいます。
コロナで自死者が増えています。
なぜ、この国は。https://t.co/B4u7kJsUHZ https://t.co/tGuCDRwTfb— 青木美希 『地図から消される街』(講談社)8刷に/新刊『いないことにされる私たち』 (@aokiaoki1111) May 20, 2021
「いないことにされる私たち」 https://t.co/T7Pzo0OxDa
— 国会読書倶楽部 (@kokkaidokusyo) May 20, 2021
いないことにされる私たち
著|青木美希
朝日新聞出版政府発表の避難者数4万人は、各市町村のまとめた避難者数7万人の6割に過ぎない。統計から消される原発避難者たちも、混乱時の判断を今も苦しみ、思い悩み、後悔に苛まれている。https://t.co/x1Dl9iSHxP
— NO WAR 絵本のこたち (@cotachi_books) May 3, 2021
ご紹介ありがとうございます。
『無知の知』
『いないことにされる私たち』と一緒に。 https://t.co/Q4KkfzGhsd— 国会読書倶楽部 (@kokkaidokusyo) May 20, 2021
地球で最も安全な場所を探して
この映画、とても見てみたいです。
首長の独断で、北海道の寿都、神恵内で、最終処分の文献調査が始まり、住民から反対の声が高まっています。
寿都も神恵内も、国は否定していますが、海底に活断層が走る真上の地層に処分場を造る計画です。到底地球で最も安全な場所ではありません。 https://t.co/lHZQwMCv7C— 海渡雄一 (@kidkaido) February 9, 2021
核被害の歴史ーヒロシマからフクシマまでー
「核被害の歴史ーヒロシマからフクシマまでー」(稲岡宏蔵氏著、緑風出版刊)を読み始めました。労作です。去年は広島長崎の原爆投下から75周年、今年は、福島原発事故から10周年です。核兵器禁止条約の批准、核兵器のない世界へ、そして脱原発に向かって政治が大きく変わるそんな年にしていきます。 pic.twitter.com/VDS2DtWg8Q
— 福島みずほ (@mizuhofukushima) January 15, 2021
災害からの命の守りかたー私が避難できたわけー
「災害からの命の守りかたー私が避難できたわけー」森松明希子さん著、文芸社刊です。今年は東電福島事故から10年。避難せざるを得なかったこと、それぞれの選択、現状、何が侵害されているのかなど事実をもとに丁寧に書かれた労作です。森松さんはバイタリティがあり、国連でもスピーチをした人です。 pic.twitter.com/FVewiADSyS
— 福島みずほ (@mizuhofukushima) January 16, 2021
10年後の福島からあなたへ
武藤類子さんのことをとても尊敬しています。「10年後の福島からあなたへ」(大月書店刊)を出版。原発事故直後「私たちは今静かに怒りを燃やす東北の鬼です」と言うスピーチに心を揺さぶられました。東電幹部の刑事裁判を実現し様々な活動しています。暖かくて包容力があって大好きです。 pic.twitter.com/cztGsihsjC
— 福島みずほ (@mizuhofukushima) March 6, 2021
風が吹くとき
レイモンド・ブリッグズ 絵・文
核戦争を何も知らない庶民の側から描いた歴史的な傑作絵本。
この内容は、そのまま原子力問題、原子力事故が起こった場合の想定にも繋がる。
実際に起きていないのか?
核戦争は起きてはいない。
(SakiAsukaさん)
裁かれなかった原発神話
『裁かれなかった原発神話』(松谷 彰夫 著 かもがわ出版)
福島県で教員をしていた時の先輩の著書です。
1989年に福島第二原発3号機で発生した重要部品脱落事故を巡る顛末が書かれています。
この本を読めば、東京電力の原発が過酷事故を起こすことは必然だったことが理解してもらえるでしょう。— 宍戸俊則(shunsoku2002) (@karitoshi2011) March 25, 2021
脱原発の哲学、福島三部作
佐藤嘉幸 ・田口卓臣『脱原発の哲学』
谷賢一『福島三部作』
も置いていただけないでしょうか。
どちらも原発のこれからを考える上でとても重要な本です。
よろしくお願いします。 https://t.co/4do5bqz5Z7— deko@NHKは受信料取るなら国会中継必須 (@jimintobokumetu) March 17, 2021
津波の霊たち:3・11死と生の物語
津波の霊たち: 3・11 死と生の物語 https://t.co/3UK53NP6yX
— 国会読書倶楽部 (@kokkaidokusyo) March 16, 2021
Fukushima 50、太陽の蓋
両方まだ見てないけど、続けて観たい
「Fukushima 50」
「太陽の蓋」— hakidame (@hakidame_dane) November 15, 2020
とても興味深いチョイスだと思います。「Fukushima50」と「太陽の蓋」を続けて観る。。。
ちなみにプロパガンダ映画として有名な『Fukushima 50』はこちらのサイトをお供にするのもおすすめです。
>>>映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?
こちらも参考になります。
「その時、総理はどう決断したか 菅直人元総理インタビュー」
5万人のご視聴、ありがとうございます。
菅元総理に質問しました。
なぜSPEEDIをすぐ公表しなかったのか。なぜ政府は被災者の住宅提供を打ち切り、さらに医療費負担増をするのか。
なぜこの国は、人々を切り捨てていくのか。
いつでも無料で、ご視聴いただけます。https://t.co/L4z92OfGW7— 青木美希 『地図から消される街』(講談社)8刷に/新刊『いないことにされる私たち』 (@aokiaoki1111) March 13, 2021
チェルノブイリ
観るのが大変なんですけど、『チェルノブイリ』というドラマが傑作です。『Fukushima50』とは違う、真のお仕事ドラマです。登場人物達が自身の職業倫理を賭けて人類史上に残る惨劇に対処しています。できる事を全力で行う。安い正義に酔っ払ったりはしない。人間は未来と保身を天秤に掛ける生き物だ。 pic.twitter.com/HrxwusLblP
— ブッシュマン (@zonbi5bloodbath) March 12, 2021
「できる事を全力で行う。安い正義に酔っ払ったりはしない。人間は未来と保身を天秤に掛ける生き物だ。」
(もりこさん)
原発と大津波 警告を葬った人々
この本で添田孝史記者は「フクシマ50」や「死の淵を見た男」で英雄のように祭り上げられている吉田昌郎・福島第一原発所長が、東電本店勤務時代に同原発への地震津波予測を握りつぶした張本人であることを明らかにしている。 https://t.co/PJzJ1ODfzc
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) March 4, 2021
amazonのレビューでは映画「#fukushima50 」よりも緊迫感ある、とも書かれています。同じ過ちを繰り返さないためにも知っておきたいことです。
「原発と大津波 警告を葬った人々」 https://t.co/aEKbhBSY3K
— 国会読書倶楽部 (@kokkaidokusyo) March 12, 2021
深海魚
勝又進『深海魚』 https://t.co/8GcYAL8rIv
— 国会読書倶楽部 (@kokkaidokusyo) March 12, 2021
おわりに
知らないことを知るとどの政権の誰が何を言ったのか、何をしたのかばかりに目がいきがちです。それを検証することはとても大事なことだとは思います。けれど何かひとつの団体や、誰かひとりに責任を転嫁するにはあまりに問題が大きすぎます。これは私達全員が作ってしまった現実なのではないでしょうか。
せめて誠実に問題に取り組んでくれる政党を選びたい。そして誰かを責めるのではなく、みんなで議論ができる社会を作りたい。きれいごとすぎる考え方かもしれませんが、そう思わずにはいられません。
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