こども六法
山崎聡一郎
弘文堂
―大人にとっての犯罪が こどもたちの日常であってはならない―
何時の時代もいじめはあるし、なくなることはない、と言う人がいます。でも、そんなのただの大人の責任放棄。「いじめ」という言葉で一括りにして包み隠しているものの中には まぎれもなく「犯罪」が含まれています。「こども六法」は、どんな行為が「犯罪」になるのかをこどもにもわかりやすく解説している本です。
人気の本?
実はこの本は司書をしている友人から紹介してもらった本なんです。意外と図書館で借りる人が多いとか。どんな人がどんな想いで借りていくのかと思うと、、、ちょっと切ないですね。
ページをめくっていきます。
法律は、ふだん聞きなれないむずかしい言葉で書かれています。そこでその法律の文章を小学校高学年以上の人が読めるように、なるべくふだん使っている言葉に近づけました。(まえがきより抜粋)
文字は大き目で全ての漢字にふりがながあります。
おすすめの読み方として
とふたつ紹介されていました。
とりあえず10分間 読んでみようかな
「六法って何?」とか初心者な疑問もあるのですが 難しいことは棚に上げておきます。パラパラ~
ほんとに10分パラパラで最後まで見れました
刑法、刑事訴訟法、少年法、民放、民事訴訟法、日本国憲法の六法の説明も「もくじ」にありました。刑法なら下のように説明されています。
「これをやったら犯罪」のリスト。安全な生活を守るためのルールだよ
なるほど。なるほど
いやいや。目次で満足してもしかたないんですけどね(^.^)
本文では子どもたちに関係が深いものが具体例と一緒に説明されています。
たとえば下のような感じです。
人の体を傷つけた人は、15年以下の懲役か、50万円以下の罰金とします。
直接ぶったり、けったりしなくても、悪口などで相手が体調をくずすほどのストレスを与えた場合もあてはまるよ
六法のあとにもうひとつ「いじめ防止対策推進法」についての説明があります。こちらはいじめの定義やいじめられたときにどうしたらいいのかが書かれています。ここには
法律ではどこからがいじめなの?
というシンプルな問いに対するシンプルな答えもあります。おとなたちはこどもたちを守らなくてはいけないことも書かれています。また
・先生からいじめられたら?
・親からいじめられたら?
・助けてくれる大人がいないときには?
・いじめられているときには その証拠を保管しておく、記録しておくことが大事なこと
なども書かれています。
いじめは犯罪
「授業の一環として弁護士がいじめの内容とどの法律で罰せられるのかを話したところいじめがなくなったと聞いたことがある」これは私のTwitterのフォロワーさんの言葉です。
「いじめ」を悪ふざけやいたずらの延長のようなものだと軽く考えている子どもは多いですし、そのように位置付けている大人も悲しいことに少なくはありません。 でも「いじめ」は犯罪だと気付かせてあげることは大人の責任だし、大人も勉強が必要だと強く思いました。
コメント