感想『民主主義とは何か』

国会読書倶楽部第3回感想戦
『民主主義とは何か』
宇野重規 著

感想をツイートしてくださったみなさまありがとうございました<m(__)m>

では ご紹介していきたいと思います。

「民主主義とは何か」の感想

まずはしめじろうさんのツイートから。参考動画としてChoose Life ProjectのChoose大学がおすすめだそうです。

SHIMEJIRO
 
#国会読書倶楽部 《感想》
『民主主義とは何か』宇野重規
歴史から学び未来へと…民主主義を時代や価値観等の変化に合わせてどのように改良し育てるべきか考えさせられる。SNSでの政治的発言も民主主義の歴史のページに加わるでしょう。CLPの #Choose大学 の1〜2月配信講座を観ると理解が深まります。

にゃん子さんはレビューを画像でツイートしてくれました(^o^​)

ぷろいせんさんです。

ぷろいせん野党系無糖派 

『民主主義とは何か (講談社現代新書)』(宇野重規 著)
−拙評-
本書は、そのタイトルに反して、民主主義を称揚、賛美するものではない。むしろ民主主義の矛盾、欺瞞を暴くものである。
本書は民主主義の起源を古代アテネに置き現代に至るまでの多くの思想家などを紹介する。

そのなかで、民主主義が当初から試行錯誤の連続であったこと。また、直接民主制であれ代議制であれそれに〈包摂されない人々〉が常に存在したこと。近代以降拡大した執行権(官僚制)、政党等の存在が十分に想定されていなかった(否定的に捉える時代が長かった)ことを指摘する。

これが遠因となり、本書4章1節中《マックス・ウェーバーの苦悩》の項で、ヒトラー独裁という悲劇をもたらしたと説く。
以上、本書は否定的な面を強調するかにみえるが、全体には、約2500年の時をしぶとく生き延び、現在も生き続けている「民主主義」への信頼が通奏低音のように響いている。

筆者はこれを民主主義への「懐かしさ」と表現するのである。

蛇足ながら、筆者は菅政権下で日本学術会議会員への任命を拒否された経緯を持つ、私たちは彼の民主主義への信頼を裏切ってはならないと強く思う。[完]
うぇーい乁( ˙ω˙ 乁)

( 厂˙ω˙ )厂うぇーい

こちらは丹頂さんのポイントまとめです

「19世紀末から20世紀にかけて、社会からも国民国家からも排除された人々が大量に出現したこと、そして議会制民主主義はそのような人々の救いとなるどころか、むしろ憎しみの対象になったことをアーレントは重視したのです」「自分が所属する集団をどこにもみつけられない人々にとって、代議制は欺瞞以外の何者でもありません。自分は代表されていない、自分の声はどこにも届いていないと感じる人々が大量に出現するとき、そのような人々は議会生民主主義を見捨て、もしろ自分たちを協力に導く強力な指導者を求めるのです」

「トクヴィルは、人と人とが結びつくのは技術だと考えています。「デモクラシー」に潜在する「個人主義」の趨勢により、人と人との結びつきは弱まり、個人は孤独に陥りがちです。これを避けるためには、日常生活において、人が他者と結びつき、他者とともに何事かを実現するための訓練の場が必要です」

「自由な民主主義社会をつくるためには、日常的なレベルで人と協力する練習をしておいた方がいい。今日なお傾聴に値するトクヴィルの教えではないでしょうか」

「ロールズが前提とするのは、政治的、宗教的、あるいはいかなる理由であれ、互いに相容れないと考える価値観や世界観の対立です。対立する双方が、相互に自分が正しいと主張して譲らなければ、議論は分極化するばかりです」

「必要なのは、それぞれの価値観や世界観を前提に、それでもともに一つの政治社会をつくっていくための公正な手続きです。そのための合意の思想的な基礎を考えようとしたのが、ロールズの『正義論』でした」

「この場合の「政治」とは、公共的な議論による意思決定、すなわち、公共の場所において人々が言葉を交わし、多様な議論を批判的に検討した上で決定を行うことを指します。「政治」は自覚的な営みであり、力による矯正や利益誘導などと明確に区別されるべき物でした」

宇野重規「民主主義とは何か」


↓↓のらさんからのツリーのツイートをまとめました↓↓

宇野重規『民主主義とは何か』良書。民主主義について「参加と責任のシステム」をキーワードに、古代ギリシャ⇒近代西欧⇒世界へと広まっていった歴史を概観。民衆への懐疑から民主主義は常に批判され続け、民主主義が肯定的に捉えられるようになったのはここ2世紀程に過ぎなかった。

また、民主主義の発展当初は立法権が重視されたが、次第に比重が執行権に移っていった。ドイツの大社会学者M・ヴェーバーは巨大となった執行権に対抗するために強大な権限を持つ大統領を想定し、それが結果的にヒトラーの独裁に利用された点など興味深い。

本書が言う民主主義の「参加と責任」とは、政治に「参加」して政治権力の「責任」を問うことを指す。そんな民主主義に参加する全ての人にお薦めの一冊。なお、本書の内容とは無関係だが、本書の著者は日本学術会議の任命を拒否された一人。菅政権は今も日本学術会議法7条2項に違反し続けている。

民主主義とは何か感想

とにかくみなさんおすすめ\(*^▽^*)/

保守主義とは何か

宇野重規先生の著書をもう一冊のらさんのツイートからご紹介します。

そして…

リベラルとは何か

のらさんからの続きのツイートです。

のらさんの探究心にはいつも頭が下がる思いです…

おわりに

みなさん おっしゃってましたが日本学術会議の会員候補が任命拒否されたのはまだ記憶に新しいことです。その中のおひとりが宇野重規教授。自民党政権による恣意的な人事介入だとの批判がありましたが政府は未だに明確な説明をしていません。このまま有耶無耶になってよいはずもない問題、しっかりと記憶しておきたいと思います。

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